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  • DHインタビュー

固定観念をなくして、どんどん挑戦していきたい!

赤松美樹さん(臨床歴14年) 歯科石原医院(兵庫県)

「歯科衛生士の仕事を“他人事”じゃなく“自分事”として捉えるようになったら、やりがいを感じられるようになりました」そう話してくれたのは、歯科石原医院の赤松美樹さん。自立した一人の歯科衛生士として「患者さんのために何ができるだろう?」と考え、行動にうつしています。最近は「自費の歯周治療プログラム」を始めて、ますますやりがいを感じているそうです。

患者さんを、医院を、もっと良くしていきたい

昔は歯科衛生士の仕事に対してどこか他人事でした。自分は医院のただ一人というか。院長の医院であって、私には関係ないという気持ちがあったんです。だから予防処置をやっていてもあまりやりがいを感じられず、「もう診療補助だけやっていればいいや」と思った時期もありました。

考えが変わったのは、この医院で働くようになってから。院長が「患者さんの歯を守るには、ドクターの治療よりも歯科衛生士の予防が大事だよ」と言って、信頼して仕事を任せてくれたんです。DHのミーティングで出たアイデアを取り入れてくれたり、物品や機材を「みんなが本当に必要だと思うなら」と導入してくれたり。

そうした信頼に応えようとがむしゃらに働くうちに、自然と「患者さんを、医院を、もっと良くしていきたい」と考えるようになりました。仕事が“自分事”になったんですよね。以来どんどんアイデアを出して、できることには取り組むようにしています。

自費のプログラムに需要はある?

なかでも一番の挑戦は、自費の歯周治療プログラムを始めたこと。

当院は自費の外科治療をすることが多いのですが、アフターケアをしていると補綴の部分がうまくケアできていなかったり、インプラント周囲炎になってしまったり、ということがちらほらありました。せっかくいい治療をしたのにもったいない。これだと歯が長持ちしないなと思っていて。保険の定期検診じゃなく、もっとしっかり検査やフォローができる自費のプログラムをつくりたいと考えたんです。

DHのミーティングで相談してみると、いつもは「いいね、やろう」となるんですが、このときは賛否両論でした。時間をかけてフォローすると他の患者さんの予約が取りづらくなるんじゃないかとか、そもそも保険の検診をもっと改善できるんじゃないかとか。一番は「自費のプログラムに需要はあるの?」ということ。みんなの意見を聞いていたら、私もだんだん自信がなくなってきて……。

院長やトリートメントコーディネーター、外部の企業の方にも話を聞いてもらいました。いろんな意見をいただきましたが、そのなかで「患者さんもせっかく良い治療をしたんだから、良い状態で過ごしたいと思うんじゃないか」という言葉に背中を押されて、まずはテスト的に始めてみることにしたんです。

患者さん自身が、健康の大切さに気づいてくれた

まずはPが重度の方、インプラントや全顎的な治療を受ける方をターゲットに提案しました。どんな反応があるかドキドキでしたが、なんと提案した方のほぼ全員が受けてくれることに!

しかも短期間に複数回フォローすることによって、患者さんの意識や行動が変わっていきました。「ここどうやって磨いたらいいですか?」と自発的な質問が増えたり、家でのケアを頑張ってくれたり。私に言われたからやるのではなく、患者さん自身が自分の口に興味を持ち、健康を維持したいなと思ってケアしてくれることが増えたんです。

モチベーションに波がある方もいましたが、最終的にはみなさんBOPが減り、プラークが減り、良い結果に持っていくことができました。

始める前はいろいろと悩みましたが、やってよかった。「ドクターに言われたから」とか「医院の決まりだから」じゃなく、自分で必要だと思ってチャレンジして、患者さんが変わっていくのが実感できて。心の底からうれしかったです。

患者さんをバイアス掛けて見ていたのかも

この経験をふまえて、もっと軽やかに柔軟にチャレンジしたらいいんだなというのも学べました。今までも自分にできることを考えてアイデアを出していましたが、「さぁやろう!」という軽さでは動けていなかったというか。小さいことには挑戦できていたけど、大きなプログラムを立ち上げたりすることには腰が重かったんですよね。

それはやっぱり「興味ある人いるかな?」「高額だとやりたくないんじゃないかな」という私の固定観念のせい。患者さんをバイアス掛けて見ていたんです。デンタルドックにも需要はあったし、患者さんにとって本当にためになることならどんどんチャレンジしていいんだなとわかって、今はとても軽やかな気持ちです。

せっかく挑戦しやすい環境にいるので、良いなと思うことはすぐに取り入れていきたい。そして健康な人をもっと健康に導いていけるよう頑張ります!

赤松さんが大事にしていること

スタッフや患者さんから“必要とされる人”になることです。

取材:小倉
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