ハイドロキシアパタイトとは?
ハイドロキシアパタイトは、カルシウムやリンの化合物。エナメル質の97%、象牙質の70%、骨の60%を占め、歯や骨の重要な構成成分です。
この素材が歯科界で活用されるようになったのは、なんと“宇宙”がきっかけ!
無重力の過酷な環境下で宇宙飛行士の歯を守るため、NASAが歯と骨の主成分であるハイドロキシアパタイトを補う研究を行なっていたのです。そこに目を付けた株式会社サンギは、「歯みがき剤に入れたらどうだろう?」と世界初の修復型歯みがき剤を発案。研究を開始しました。
そこから臨床研究を重ね、1993年旧厚生省に「むし歯予防の効果がある成分」と認められ「薬用ハイドロキシアパタイト」として認可されたのです。
薬用ハイドロキシアパタイト3つの作用
薬用ハイドロキシアパタイトは、「歯垢の吸着除去」「再結晶化」「再石灰化」の3つの作用でむし歯を予防する薬用成分。一つひとつ見ていきましょう。
歯垢の吸着除去
薬用ハイドロキシアパタイトは、歯面の歯垢や口腔内細菌を吸着除去しやすくし、口腔内環境を整えます。
再結晶化
歯のエナメル質は日々の食事やブラッシング、歯ぎしりなどによりミクロの傷が蓄積します。傷ついたエナメル質にはステインやプラークが付き、くすんだ印象に。薬用ハイドロキシアパタイトはミクロの傷を埋め、歯面をなめらかにします(再結晶化)。
再石灰化
ナノ粒子のとても小さい薬用ハイドロキシアパタイトは、エナメル質の小柱の中まで入り込めます。内側の脱灰している部分に直接ミネラルを補給して再石灰化をしていきます。
薬用ハイドロキシアパタイトについて、こちらの動画でも詳しく説明しています。
- ハイドロキシアパタイトは人体との親和性が高い素材
- 歯垢の吸着除去、再結晶化、再石灰化の3つの作用でむし歯予防する
- 旧厚生省に、「むし歯予防に効果がある」と認められている