細菌の数や種類が増える
下記のデータをご覧ください。これは「毎日9回砂糖水でうがいをしてもらい、さらに3週間歯磨きを禁止したときにバイオフィルムがどう変化するか」を調べたもの。現代では人道的にできない、とても貴重なデータです。
最初の数日は、危険度の低いグラム陽性菌などでバイオフィルムが構成されていますが、徐々に細菌の数や種類が増え、10日過ぎには危険なスピロヘータなどが出現。さらに、2~3週間後には歯肉炎を発症しました。
つまり歯磨きをしないと、バイオフィルム内の細菌数が増え、危険な細菌(歯周病菌など)が出現。歯肉炎にもつながるのです。
歯肉周辺のプラークコントロールで元の状態に
この実験では、歯肉炎が発症したタイミングで歯肉周辺の機械的清掃を行ない、毎日の口腔衛生を再開しました。すると、約1週間で歯肉は元の状態に! 蓄積した細菌を取り除くことで、歯肉の炎症が治まったのです。
この実験結果から、以下のことが考えられます。
・歯肉縁上・縁下をケアしないことで、細菌の数や種類が増え、歯肉炎につながる
・歯肉縁上・縁下をケアすることで、歯肉の炎症が治まる
フロスを提案する際は、歯肉周辺の細菌を取るとき、取らないときで口腔内に何が起こるまでお伝えしましょう。患者さんの口腔内の現状と照らし合わせながらお話すると、どうしてフロスが必要なのか理解でき、「やってみよう」と思ってもらいやすいです。
- 歯磨きをしないと、細菌の数や種類が増えて歯肉炎につながる
- 歯肉周辺のプラークコントロールを行なうと、元の歯肉に戻すことができる