
仕事柄、味見が欠かせませんね
むし歯治療のために来院した山田さん(30代男性・パティシエ)。定期的に通ってくださる中で、磨けているときと磨けていないときの差が激しく気になっていました。どうしてこんなに差があるんだろう? 山田さんのやる気の問題? 原因を探るため、私生活について聞いてみたんです。
お口の健康の大切さを理解しつつも、仕事上、脱灰しやすい状態が続いたり、なかなか丁寧にケアができないということがわかりました。仕事がお休みだとよく磨けていて、忙しい時はプラークがべったりだったんですね。
生活を変えることは難しいですから、この環境でできることは何か一緒に考えていきました。
全部じゃなく、リスクが高いところだけだったらケアできる?
寝る前にこだわらず、一日の中で一番丁寧にケアできる時間にやってみる?
歯磨きはムリでも、できるだけ清潔な口腔内にしておくには何ができそう?
そこで山田さんができそうと言ってくれたのは、
「リスクが高い右下6番だけは寝る前にしっかりケアする」
「時間も元気もある休日は、丁寧なケアをする」
「食事や味見の後は、うがいを必ずする」
「きちんと歯磨きできていない自分に罪悪感があった。でも、全部しっかりやるんじゃなくて、“今できることから”と考えたら、気が楽になりました」。そう言って、山田さんが笑顔を見せてくれたのですごくうれしかったです。
最近、近所のケーキ屋さんからホテルのレストランに転職
しょっちゅう味見をしているので、むし歯が増えないか心配
それに仕事量が多く、夜勤もあって常に疲労困憊。正直、歯磨きどころじゃない