リスク

細菌のたまりやすい2つのリスク部位

セルフケアの成果を上げるには、歯科衛生士だけでなく患者さん自身がリスク部位を把握しておくことが大切です。細菌がたまりやすい部位は歯並びやブラッシングのクセなどで人それぞれ異なりますが、多くの人に共通する部位も存在します。それが、「臼歯隣接面および歯肉縁下」「下顎舌側の歯頸部」! 詳しく見ていきましょう。

臼歯隣接および歯肉縁下

日ごろ染め出しをしたときに、「この部位はよく染まるなぁ」と感じることが多いのではないでしょうか? 臼歯隣接面とその歯肉縁下にプラークがたまりやすいのには、大きく2つの理由があります。

①隣接面が広い

大臼歯部 小臼歯部 切歯部

こちらは大臼歯、小臼歯、切歯の隣接面の広さを示したもの。大臼歯はずば抜けて広いことがわかります。隣接面には唾液や歯ブラシの毛先が届かないので、ここの面積が広ければ広いほど細菌がたまりやすく、プラークがつくられやすいのです。

②根の数が多く、形が複雑

根の数が多く、形が複雑な歯

大臼歯は根が2本、上顎大臼歯は根が3本あり形が複雑なため、歯肉縁下に細菌がたまりやすくなっています。

縁下プラークのバクテリア数を測ったデータ

こちらは縁下プラークのバクテリア数を測ったデータ。上顎大臼歯の隣接面に多くの細菌がいることがわかりますね!

下顎舌側の歯頸部

臼歯の隣接面と歯肉縁下に次いでリスクが高いと言われている、下顎大臼歯舌側の歯頸部。なぜプラークがつくられやすいのでしょうか?

①舌が当たらない

下顎大臼歯舌側の歯頸部

下顎舌側は一番舌が当たりにくい位置にあり、“自然に細菌が落ちる”ことがほぼないのです。

②歯ブラシを入れにくい

下顎舌側は角度的に歯ブラシが入れにくい部位でもあります。さらに舌が邪魔で歯ブラシの毛先が歯頸部に当てにくい。かなり意識してケアしないと、細菌が残ってしまうのです。

患者さんとセルフケアの練習をするときは、まずこの2つの部位をチェックしてみるのがオススメ。 細菌がたまりやすい理由をお互いに理解したうえで、どんなアイテムを使ってケアしていくのか決め、一緒に練習していきましょう。

本日のまとめ

  • ●リスク部位は人それぞれだが、みんなに共通する部位もある
  • ●臼歯隣接面および歯肉縁下のリスクが高い理由は、①隣接面が広い ②根が多くて形が複雑
  • ●下顎舌側の歯頸部のリスクが高い理由は、①舌が当たらない ②歯ブラシを入れにくい

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予防
2019.11.14

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