コミュニケーション

患者さんのセルフケアを習慣化するヒント集 ~フォロー編~

継続的なセルフケアにつなげるため、提案後のフォローでも患者さんに積極的な問いかけをしていきましょう。できた・できなかったという結果だけにとらわれないことが肝心です。

再来院時に取り入れたいひと工夫

やってみた感想を尋ねる

前回提案したセルフケアの取り組み状況を聞くことは、「○○さんを気にかけていますよ」と伝えるのと同じこと。患者さんは自分に対して関心を持ってくれている喜びを感じ、それが安心感につながったり信頼関係を築くきっかけにもなり得ます。ただ「ちゃんとできているか」という確認になってしまうと、患者さんがプレッシャーを感じてしまうかもしれません。こちらからの提案をどう感じたか。患者さんの感想を尋ねる姿勢で問いかけてみましょう。

・「前回おすすめしたタブレットはどうでしたか?」
・「先日ご紹介したフロスをやってみて、難しいところはありませんでしたか?」

良い変化、できたことに着目する

提案したセルフケアがちょっとでもできていたら、「いいですね!」「ここができていますね!」などポジティブな声がけをしていきましょう。
また、染め出しの結果や歯石、歯肉などの変化は患者さん自身でなかなか把握できません。お口の中を見て、少しでも良くなっているところがあれば必ず伝えてください。

・「週末にフロスができたんですね! その調子でいきましょう」
・「前より染め出しの色が付きにくくなっていますよ!」

+One Point!
「○○さん、プラークの量が減ってきましたね。こんなにセルフケアを頑張ることができて、今どんな気持ちですか?」
できたことに対する手ごたえを患者さんに問いかけ、言葉にしてもらうのもGood! 患者さんは“自分が取り組んだことで起きたいいこと”を改めて認識し、「これからも続けよう」という意欲につながります。

できなかったら違う角度からトライする・ハードルを下げる

「前に教えてもらったセルフケア、うまくできなかったんです……」と患者さんが肩を落としていたら、まずは「大丈夫ですよ!」と声をかけてください。同時に、いったい何が原因でできなかったのか探ってみましょう。生活の変化や、前回のヒアリングでは把握しきれなかった身体的・心理的な課題があるのかもしれません。
それを踏まえて別の切り口や、頻度・回数を減らしてみるなど提案していきましょう。

「仕事が忙しくなってしまったんですね。それでは確かに毎晩フロスをするのは大変です。毎日ではなくて、週に何回だったらできそうですか?」

セルフケア習慣化への道のりは、トライ&エラーの繰り返しです。「一度伝えてみてやってもらえなかったから、きっともうダメだ……」とあきらめるのはもったいないこと。今回紹介したヒントの中から、取り組みやすいものを選んでチャレンジしてみてください。
そしてセルフケアの習慣が定着する過程で、歯科衛生士の適切な働きかけが重要な役割を果たしている。そのことを心に留めておきましょう。

セルフケア習慣化を目指す上で欠かせない3つのポイント

●セルフケアの提案は継続的に取り組む
●既存の習慣やライフスタイルを尋ねるなど、一歩進んだコミュニケーションを心がける
●患者さんの小さな変化を見逃さない。伝えるときは「○○が良くなっていますよ」と具体的に

予防
2020.07.30

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