コミュニケーション

患者さんの変化に注目する

患者さんのセルフケア意識を高めるポイントと関わり方を、4つのステップに分けてご紹介するこちらのシリーズ。
セルフケアの提案をした後、患者さんがどう変化したか。そこに着目するのがSTEP4です。ここで改めて予防の主役は患者さんであり、歯科衛生士はそのサポーターであることを心に留めておきましょう。「患者さんの気づき」を中心としたコミュニケーションが自分だったらどう展開できるか。下記の解説・会話例を参考に、ぜひ考えてみてください。

STEP4:変化に注目する

人は常に変わり続けるものです。だからこそ歯科衛生士は患者さんの変化を見極め、そのときどきにふさわしい関わり方をしていくことが欠かせません。悪化しているところがあれば、要因を探りましょう。反対に良くなったところがあれば、小さなことでもぜひ患者さんに共有してください。「セルフケアを続けよう!」という意欲につながります。

<患者さんの変化に注目した会話例>

(定期的なメインテナンスを重ねた上での質問)

今回の染め出しの結果は前回と比べてどうですか?

前より赤く染まっていますね。

何か思い当たることはありますか? 
生活のリズムが変わったとか。

仕事が忙しくなった、というのはありますね。帰宅時間が遅くなったら、ワンタフトブラシで磨くのがちょっと面倒になっちゃって……。ここ最近、歯磨きはずっと3列ブラシだけですませていました。眠くて磨き方も雑になっていたかもしれません。

仕事が忙しくなってしまったんですね。確かに眠い中で丁寧に歯磨きするのは難しいと思います。忙しい状態はまだしばらく続きそうですか?

そうですね。まだちょっと続く見込みです。

忙しくなると歯磨きの時間もなかなか取れませんし、口腔内にいる細菌のバランスも崩れがちになります。そこでお忙しい間に取り組むセルフケアとしてちょうどいい方法があるんですけど、そのお話をしてもいいですか?

ぜひ伺いたいです。

STEP4で押さえるポイント

・患者さんの変化をキャッチする(口腔内だけでなく、ライフスタイルや環境など)
・患者さん自身が気づいた変化を言葉にしてもらう
・良くなっているところがあれば、積極的に共有する

変化に敏感になるコツは、患者さん本人に関心を持つこと。口腔内だけに注目してしまうと、気づける範囲が狭くなってしまいます。
また、就職・出産など人生の大きな節目を迎えることで、価値観などが変化する人もいます。患者さんの様子を踏まえ、必要と感じたら前のステップに戻って改めて予防を組み立てていきましょう。

ステップの紹介は今回で一区切りを迎えますが、実際の取り組みはこれで終わりではありません。臨床ではSTEP4の内容を意識し続けていくことになります。患者さん一人ひとりと向き合い、関わり続ける。そのスタンスを常に心がけ、患者さんの健康をサポートすることが歯科衛生士の大切な役割なのです。

「予防歯科4つのステップ」の
総まとめ

・患者さんが気づきを得るヒアリングを心がける
・患者さん自身が得た気づきは言葉にしてもらう(自分自身で認識してもらうため)
・「どうやったらセルフケアを継続できるか」という視点を常に持ち、患者さんに働きかける
・患者さんのあらゆる変化に注目し、状況に応じた提案を続ける

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2020.07.09

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