コミュニケーション

一人ひとりにあったセルフケアを探す

患者さんのセルフケア意識を高めるポイントと関わり方を、4つのステップに分けてご紹介するこちらのシリーズ。STEP2で目指す姿を思い描いてもらったら、STEP3ではそれを実現させるためのセルフケアを提案します。その際、「これがおすすめです」といった情報提供で終わらないように気をつけましょう。このステップでも、コミュニケーションを通じて患者さんの予防の意識を高めていく働きかけが欠かせません。

STEP3:一人ひとりにあわせたセルフケアを提案し、継続をサポートする

口腔内の状態は一人ひとり異なります。歯科衛生士は、それぞれに最適なセルフケアの提案を心掛けなければなりません。
同時に、必要となるのが継続に向けたサポートです。どうやったら患者さんの暮らしの中で、セルフケアを新しい習慣として取り入れられるか。一緒に考え、患者さん自身で取り組み方を決めるところまで寄り添いましょう。

<セルフケアを提案し、継続できる形を探る会話例>

(染め出しの結果を見ながら)何か気づいたことはありますか?

……歯の根元の部分がたくさん染まってます。こんなに磨き残しがあったんだ……。

歯と歯ぐきの境目(歯頸部)ですね。どうやったら磨き残しを少なくしていけると思います?

う~ん、もっとしっかり歯ブラシを当てたらいいんでしょうか?

歯ブラシで強く磨くと歯の表面を傷つけてしまい、そこに細菌がくっついてむし歯のリスクが高まってしまうんです。狭い部位も無理なく磨ける歯ブラシがあるのですが、ご紹介してもいいですか?(了解を得て、ワンタフトブラシを紹介)

その歯ブラシは毎回使う必要がありますか?

なぜそう思ったんでしょう?

朝は時間がないので、ワンタフトブラシで磨いてから3列ブラシで磨くというのはちょっと難しそうだなと思って。

朝は確かにバタバタしますよね。では、できそうなタイミングはありますか?

夜はのんびり過ごしているので、時間はあります。

夜は余裕があるんですね。どうでしょう、やってみますか?

そうですね。夜の歯磨きはその2本を使ってみます。

STEP3で押さえるポイント

・リスク部位に気づけるよう、患者さんを導く
・患者さんの口腔内や心身の状態、ライフスタイルなどを踏まえてセルフケアを提案する
・患者さん自身がセルフケアに取り組むタイミングを決めることを目指し、ヒアリングを重ねる

患者さんが自分の課題に気づき、対策を考え、何が必要なのかを理解して初めて継続的なセルフケアにつながります。「きっとこれがピッタリのはず!」と教えたくなる気持ちをグッとこらえて、患者さんの歩みをサポートしてください。
最後のSTEP4では、歯を守り続けるために欠かせない視点を紹介します。

予防
2020.06.25

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