コミュニケーション

患者さんに“今の自分自身”を知ってもらう

患者さんが歯科医院に来院して、メインテナンスをするのは数ヶ月に一度だけ。それ以外で歯を守る取り組みができるのは、患者さんの手しかありません。そこで、患者さんのセルフケア意識を高めるポイントと関わり方を4つのステップに分けてご紹介します。
STEP1は、あとに続く取り組みの方向性を決める重要な土台です。患者さんにいったいどんな働きかけが必要なのか、しっかりチェックしていきましょう。

STEP1:患者さんに“今の自分自身”を知ってもらう

患者さんが自分で口腔内をケアするには、まず現状を知らなければなりません。口腔内の状態はもちろん、ライフスタイルやセルフケアに対する考え方、健康そのものに対する意識なども重要です。特に健康観については、問いかけられて初めて自分の考えを認識する患者さんが多くいることでしょう。この気づきを得てもらうことが非常に大切であり、先のステップに進む上で欠かせません。

<気づきを引き出す会話例>

(むし歯の治療が終わった患者さんに対して)むし歯の治療が全部終わりましたが、今のお口の状態を1~10の段階で表すとどれくらいだと思いますか?

ひとまず全部治していただけたので、6か7ぐらいですかね。

どうして6や7ぐらいだと思ったのですか?

う~ん……、「またいつかむし歯になるのでは」って不安が今でもあるので。昔からむし歯になりやすくて、再発する可能性があると考えたらそれくらいかなと。

再発の不安が今でもあるのですね。今、むし歯になりやすいとおっしゃいましたが、「どうして繰り返すのだろう?」って考えたことはありますか?

いえ、それほどちゃんと考えたことはないですね。歯磨きをちゃんと朝晩やっているのになっちゃうから、そういう体質なのかなって勝手に想像していました。

STEP1で押さえるポイント

・口の中の状態(過去、現在、抱えているリスクなど)を確認する
・生活習慣やセルフケアに対する考え方をヒアリングする
・患者さんが健康をどれくらい大切に考えているか、健康に対する思いなどを引き出す

患者さんの健康観や大切にしている価値観を明らかにするこのステップ。途中、考え込んでしまう人もいるかもしれません。しかしそれも大切な時間なので、焦らず答えを待ちましょう。患者さん自身で自分の現状を把握する。それができて初めて、次のステップで適切な目標や目指すゴールを決められるのです。




予防
2020.06.11

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