患者さんに合ったワンタフトブラシの選び方
磨きたい部位に簡単&的確に届くワンタフトブラシ。毎日のセルフケアに欠かせない存在です。その魅力や選び方を改めておさらいします。
1ワンタフトブラシの魅力とは?
大臼歯の周辺や下顎舌側の歯頸部、叢生部位など細菌がたまりやすい部位は数多くあります。そんな部位にピンポイントに届くのがワンタフトブラシ!3列ブラシと合わせて使うことで、磨き残しがグンと減ることがわかっています。
細菌がたまりやすい部位は“年齢性別問わずだれにでも共通している部位”と、“人それぞれ異なる部位”があります。患者さんの口腔内をチェックするときに意識して診てみましょう。
- 【共通して細菌がたまりやすい部位】
- ●臼歯隣接面および歯肉縁下
- ●下顎舌側の歯頸部
- 【人それぞれ異なる細菌がたまりやすい部位】
- ●補綴物が入っているところ
- ●インプラント・ブリッジ周辺
- ●矯正装置周辺
- ●孤立歯
- ●叢生部位
- ●萌出途中の第二大臼歯
- ●根分岐部
2ワンタフトブラシの使い方&提案の仕方
ワンタフトブラシの使い方はとっても簡単。細菌がたまりやすい部位にピンポイントで当て、円を描くようにクルクルしましょう。
フロスなど他のツールで細菌をとれる部位であれば、無理に使わなくてOK。
またワンタフトブラシの大きさや形状がその部位に合っていないこともあります。別のブラシを試しながら、より使いやすいものを見つけましょう。
ワンタフトブラシを提案する際に、おすすめなのは「すでにある習慣の前に取り入れてもらう」こと!たとえば3列ブラシで磨く前にワンタフトブラシを使ってもらうと、忘れたりめんどくさくてやめたりということがなく、習慣にしやすいです。
他にも、普段のセルフケア時間が3分なら、ワンタフトブラシ1分・3列ブラシ2分と使い分ける。1日のなかで1回だけ使ってもらうなど、その人の性格や生活スタイルに合った提案をしてみましょう。
3 おすすめワンタフト
ワンタフトブラシを選ぶときに、意識したいのは以下の4つ。患者さんと相談しながら、ピッタリのブラシを探しましょう。
●患者さんの磨き方、口腔内環境に合っている
●使いやすい(ピタッと当たる、持ちやすい、動かしやすい)
●歯ぐきに優しい
●密毛(毛が多いと毛細管現象が起こり細菌を吸い上げられる)
■プラウト―リスク部位をケアしたいすべての方に
細菌がたまりやすく、むし歯や歯周病になるリスクの高い部位に、的確に届くのがプラウトです。
商品の特長
①毛先がなめらかにカットされていて、歯と歯の間にピッタリ当たる
②口の形に合わせて角度のついたハンドルが、大臼歯まで届く
③一般的なワンタフトブラシに比べ、毛の本数が2倍以上
④水はけのよいPBT素材を使っており、プラークをかき出すコシが強い
■プチソフト―小さなお子さんに
お子さんの手でもしっかり磨けるよう設計されています。
商品の特長
①お子さんの小さな手と口に合わせた、小さいヘッドと短いハンドル
②ネックがしなるので磨き圧がコントロールしやすい
③特別なテクニックを使わなくても細菌を落とせる
■ジャスライ―ブラッシング圧が強い方に
特別な素材でできており、ネックの部分が程よくしなります。
商品の特長
①毛先がなめらかにカットされていて、歯と歯の間にピッタリ当たる
②ハンドルが程よくしなり、ブラッシング圧がコントロールできる
③自然な角度で、奥までラクに届く
④一般的なワンタフトブラシに比べ、毛の本数が2倍以上
⑤水はけのよいPBT素材を使っており、プラークをかき出すコシが強い
■ウェアエバー―初めてワンタフトブラシを使う方に
大きな毛束で初めてワンタフトを使う方でもしっかり細菌を落とせます。
商品の特長
①程よくしなる素材のハンドルで、ブラッシング圧がコントロールしやすい
②毛束の直径が太く、毛量はプラウトの約1.6倍。磨きたい部位にピッタリ当てられる
③ハンドルが太く、操作しやすい
■ピーキュア―歯ぐきが気になる方に
細くて長い毛先で、歯ぐきをいたわりながらケアできます。
商品の特長
①毛先が細くて長く、歯ぐきに負担をかけない
②グリップが握りやすく、微妙なブラッシング圧もコントロールできる。歯肉退縮や根面露出した歯の清掃にも最適
③水はけのよいPBT素材を使っており、プラークをかき出すコシが強い
■インプロ―インプラントをしている方に
毛先が扇状に広がって、歯肉溝の細菌も絡めとります。
商品の特長
①やわらかくしなやかな極細毛で、デリケートなインプラントケアに最適
②フラットな毛先が歯肉溝で広がり、細菌をしっかり絡めとる
③水はけのよいPBT素材を使っており、プラークをかき出すコシが強い
■オーソワン―矯正中の方に
ワイヤーの下にも届くスリムなヘッドで複雑な口腔内をしっかりケアします。
商品の特長
①スリムなヘッドで、ワイヤーの下にも毛先が届く
②鋭角なネックで、装置の周辺の汚れを奥から手前にかきだせる
③水はけのよいPBT素材を使っており、プラークをかき出すコシが強い
■イントゥ―根分岐部が露出している、奥行きのある(狭い)歯間部を持つ方に
細い毛先が、細かく奥行きのあるリスク部位にも届きます。
商品の特長
①毛先がもっとも細く、細かな隙間にスッと入る
②角度の異なる2つのヘッドを頬側・舌側で使い分けられる
③ブラシ部分は付け替えできる
- 3列ブラシと併用することで磨き残しが減る
- 細菌がたまりやすい部位にピンポイントで当てクルクル回す
- すでにある習慣の前に取り入れてもらうと、継続しやすい