甘味料がむし歯を防ぐ、世紀の大発見! カウコ K・マキネン

予防のベースとしてむし歯や歯周病の病因論が注目されていた時代に、方法論へと目を向けたのがフィンランドの生化学者カウコ・マキネン。1975年にキシリトールのむし歯予防効果を明らかにし、現在もそのメカニズムの研究に取り組んでいます。

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1.フィンランドで行なわれた大掛かりな実験

食事中の砂糖をすべてキシリトールに置き換えたらどうなるか? マキネンは、かつてフィンランドのトゥルク市で市民に壮大な実験を行ないました。

結果は、むし歯になる人が激減。甘味料が予防につながるという世紀の大発見をしました。

さらに、砂糖を置き換えなくてもキシリトール入りのガムを噛むことで同等の予防ができることも証明しました。

2.キシリトール=歯にいい

それから数十年経ち、1997年には日本でもキシリトールが食品添加物として認可されました。その後株式会社ロッテが『XYLITOL』の商標を獲得し、さまざまなカタチで製品化。現在では見かけないスーパーマーケットがないほど普及しています。2000年にはマキネンを招いた講演会が開催され、歯科専用100%キシリトール入りガムとタブレットも登場。

地道な普及活動によって「キシリトール=歯にいい」と誰もが連想できるくらいの状況に変わってきたのです。

歯科界においては素材の有用性だけでなく、「どんな患者さんにどう提案すればいい?」という具体的な活用法も展開しています。妊娠中のお母さんが摂取することで、産まれてくる子の将来的な予防になる。歯ブラシが苦手な高齢者でも、ガムやタブレットを食べることで口腔状況の悪化を防ぐことができる。誰もがラクに続けられる予防アイテムとして重宝されています。

(参考)プロフィール

Kauko K.Makinen
カウコ K・マキネン

フィンランド・トゥルク大学の名誉教授。1964年にトゥルク大学で生化学の学位を取得。むし歯に対するキシリトールの効果について20年以上にわたり研究を続け、多くの専門誌などの科学文献に貢献している。