「患者さん自身セルフケアの大切さは理解しているけれど、なかなかモチベーションが上がらなくて続かない」。そんなときのポイントは、患者さんに未来を思い描いてもらう問いかけをすること! 目指す姿が明確になると、セルフケアに対するモチベーションが患者さんの中で高まります。
誰に | どなたでも |
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いつ | 初診、メインテナンス時 |
アイテム | なし(もしあれば説明用のパネルや写真) |
「こんなお口になりたい」「こういった人生を送りたい」といった将来像は、患者さんだけではなかなか気づけません。歯科衛生士の問いかけから想像してもらい、「自分はこうなりたかったんだ!」という気づきにつなげましょう。パネルや写真があると患者さんはよりイメージしやすくなります。可能であれば積極的に活用してください。
未来のイメージを引き出す対話例
むし歯を再発する不安がなくなったら、どんなふうに過ごせると思いますか?
そうですね~……。再発の不安が消えたら、もっと食事が楽しめそうですね。甘いものを食べるとき、「むし歯になるかもしれない」って一瞬不安になることがあって。
甘いものを食べるとむし歯になるかもしれない、と不安になってしまうことがあるんですね。では、むし歯に関して○○さんの役に立つかもしれない情報があるのですが、お伝えしてもいいですか?
ぜひお願いします。
(アクセルソン博士の研究により、97.7%の確率で歯を守れる話を提供)
これまでの説明を聞いてどんなことを感じましたか?
正直、むし歯を防ぐのは難しいと思っていました。でも、適切なセルフケアと歯医者さんでのメインテナンスを続ければ、かなりの確率で防げるようになるんですね。ぜひ取り組んで、「むし歯になりにくいお口」にしていきたいです!
もし患者さんが将来像をうまくイメージできない場合、①“今の自分自身を知ってもらおう”の内容を参考に、今の状態を一緒に確認してみてください。手掛かりがそこにあるはずです。
患者さんに未来をイメージしてもらうと……
- これからどんな口腔内にしていきたいか、理想とする健康状態などを自分自身でしっかり把握できる
- 目指す将来像がはっきりすることで、セルフケアへのモチベーションがアップする